数学の基本道具とは「公式」です。しかしながら、数学の公式は実は覚えるだけでは意味がないのです。大切なことが2つあります。
1つ目:ただ覚えるだけではなく、どこでこの公式を使うのかという「使う場面」まで覚えること
2つ目:覚えるべき公式か、自分で毎回出すべき公式か。を区別すること
【授業】
1つ目:授業では、新しい単元を導入する際に「公式&使い所」のセットで説明していく。どの場面で公式を使うかがわかれば、迷わず使うことができ、数学が早く解けるようにになっていくのです。
2つ目:数学の公式は実は暗記する必要はないのです。簡単に自力で導出できるものもあれば、公式が複雑で覚えにくいものなどが混在しており、生徒が判断することは難しい。だからこそ、授業内で講師がその区別を教えていきます。※脳科学的には似たような数式を覚えるときは「記憶の干渉」が起こりやすく、誤って覚えてしまうことが多いと言われています。そのため似たような公式の場合(和積公式・積和公式など)は自力で導出できるように指導しています。
【具体例】
<公式の使い所の指導例>2次方程式で出てくる「判別式」・・・「実数解の個数を判断するとき」「二次関数とx軸の交点の個数」「実数条件」の3つで使う。
<覚えるべき公式の判断>点と直線の距離の公式、加法定理などは使用頻度が多く、さらに導出に時間がかかる(公式の証明が入試問題になるぐらい難しい)ため使いながら覚えてしまうようにしている。
<覚えるべき公式の判断>和積公式・積和公式は使用頻度の少なさと、記憶の干渉の起こりやすさにより、毎回自力で導出して使うように指示している。
【自習でやるべきこと】
授業で習った公式を使って、問題をたくさん解いておくことがおすすめである。学校で配布される問題集「4ステップ」「サクシード」「ハイスコープ」を使って、公式を瞬時に使えるようにする練習をしておこう。